卵巣嚢腫 私が取り入れたアプローチ 食事編

この記事は卵巣がん・卵巣嚢腫 手術する?しない? 治療方針を決定するの続きです。境界性悪種と診断された私がある程度の期間は東洋医学的なアプローチで治療を進めてみようと決め、取り組んだことをご紹介します。

※あくまで個人の体験談で、これで治りますよと言っているわけではないという点を十分にご注意ください。私自身、いろんな方の体験談を読むことで自分自身について考えることができたため、私も誰かの考えるきっかけになればという気持ちで書いています。

目次

1日3食?それともファスティング? 「今」の自分に合う方法を自分で探す

朝ご飯抜き、ヴィーガン、マクロビ、などなど巷にはいろんな健康法が溢れています。そのどれも「その人の体質と今の体調に合わせて」正解にもなりうるし、不正解にもなりうる、ということをまずは根本におきました。早い段階で友人のつてで分子栄養学のセッションを受けさせていただき、血液検査から栄養の状態を見てもらったところ、私は胃腸機能が低下しており、タンパク質不足、低血糖、低中性脂肪、貧血、、、と目を覆いたくなるような結果でした。「癌は食べ過ぎでなる」という情報も見かけますが、私の場合は完全に栄養不足だったので、指導していただいた内容を基に、まず食事の改善としては食べる回数を増やし、糖質とタンパク質をもっととる食事に切り替えました。( そもそも「食べている」=「栄養を取れている」ではない点に注意!)

私の場合は、コロナ以降リモートワークになったため外食が極端に減り、自炊も得意ではなかったため、あまり食事量を摂っていなかったのが完全に良くなかったです。また、胃腸が強くないという自覚があったため、たまに胃腸を休ませようと休日にプチ断食をしていたりしたのですが、血液の状態を見るに、この段階での断食やファスティングはしない方が良いという指導されました。( 完全に自己流で実践したことの悪い例… )

食事についての考え方はこの後色々な本を読んで自分も勉強していったのですが、まず最初のとっかかりとして血液検査を受けて、今の栄養状態を確認し、プロに指導してもらうという始め方は安心感もあり、心強い体験でした。ちなみに血液検査は栄養状態まで見る検査だと保険が効かないのが難点ですが、今の自分の状態を事実レベルで知るという意味で投資する価値があると思います。

本を読みまくり、何が自分に合うのかを試していく

私は結構、勉強するのが好きで「これ!」と決めたことをある程度の段階まで深めるのが得意な性格なので、とにかく一定期間は本を読みまくりました。ある程度本を読んで気づいたことは、ある本では正義とされている方法が、他の観点からしたらマイナスを引き起こす、とされていることがたくさんあるなということ。

他の記事にも書きましたが、ローフードは酵素を摂るという観点からすると良いけれど、身体を冷やすうえ、緑の生野菜は甲状腺機能の低下させるという説もあります。水をたくさん飲む、という方法も身体の巡りを良くするという観点からすると良いけれど、水のとりすぎは胃をむくませて健康を害する可能性があるから、季節と自分の胃腸の状態に応じて飲む方が良いという考え方もあります。最近、美容の観点からもプロテインを飲む人が増えましたが、飲み過ぎは腎臓に負担をかけます。マクロビと中医学を比較すると「陰陽」の考え方が逆 (例えば、マクロビでコーヒーは陰、中医学でコーヒーは陽) など様々。

たくさん本を読んだ結果、一つの方法を盲信しすぎず少しずつ取り入れてみて、合うものを取り入れ、合わないと感じたものを減らす、という方法を実践していきました。これは分子栄養学のセッションで教えていただいたのですが、腸内環境は出産時と授乳の影響が大きく、また幼少期に食べたものの影響もあるそうです。私はヨーグルトがあまり合わないのですが、(毎朝食べていると胃が重たい感じがしてくる) 日本人は乳製品は合わない人が多く、味噌や納豆、糠漬などがあっていることが多いそうです。

繰り返しますが巷に溢れている健康法は、ある人のある時点にとっては正解ですが、その時点の自分自身に効果があるかどうかは自分で試し、自分の感覚や体調の変化を観察していく、つまり「自分が自分を治す」という意思を持って選び取っていく気持ちが必要になります。ちなみに自分に合う食事とは自分の身体が消化しやすい食事のことを指します。なので、一定期間意識的に食べてみる、減らしてみるなどして体調がどのように変わるかを少しずつ観察してみてください。

「消化力を高める」が最優先。やっぱり日本食が最強かも!?

分子栄養学のセッションを受けて食事の指導を受けてから、しばらくの間は食事量を増やしていたのですが、同時に消化力を高めることを意識して過ごしました。そしてやっぱり自分の身体には日本食があっているという…とんでもなく普通の結論に行きつきます。(母親も和食中心に育っており、私の幼少期も家でご飯、お味噌汁、おかず、という食事で育ったため、自分の身体が消化しやすいようです。)

食事量を増やし、消化しやすくするためによく噛んで食べることを意識しながらしばらく過ごし、以前より量が食べられるようになってきたかなという状態になってから、基本的にはご飯、お味噌汁、+2品くらいの粗食で過ごすようになり、なるべく朝食もとるように心がけました。

私は乳製品は消化しづらい体質のようなので、自分の中では「嗜好品」としてたまに食べるものになり、肉は生理前にわずかに食べる、魚は週2回くらいは食べていました。タンパク質が少ない日だけプロテイン、自分の年齢を考慮して体内で作れなくなっている栄養素を中心にサプリメントを飲み、そして中医学の先生に自分の体調のことを相談させていただき、栄養指導を受けて、漢方を飲み始めました。

ちなみに本を読んでも、栄養指導でも言われたことなので書いておきますが卵巣嚢腫や子宮筋腫などの腫瘍がある方はとにかく海藻を食べるのがおすすめとのことだったので、わかめを入れた味噌汁、もずく、昆布の佃煮などは非常によく食べていました。

身体のことを考えて食事を作ることで、自分を大切にしている実感がUP

食事療法の本を何冊か読み、いろんなものを試しては合うかどうか ( 消化しやすいか、体調はどうか ) 確認しながらきちんと食事を作って食べることは、ちゃんと自分の面倒を自分で見ている実感のようなものが湧き、自分を大切にできている喜びが増しました。これまでも自炊している時はあったのですが、何となく家にある食材でレシピを検索し、作れそうなものを何となく作っていただけだったので…。

また、食事は「何を摂らないか」も大事です。体調に合う合わないを考える前に、コンビニのお弁当やお菓子は食べない、添加物はなるべく避ける(商品を買うときに裏を見てみてください。同じものでも添加物が多い商品、少ない商品が分かると思います。) 外食をするならきちんと食材や調理にこだわっているところを選ぶなども意識して過ごしました。あと大前提ですが私は元々タバコは吸いませんし、お酒もほとんど飲みません。

ただ、あまりにも「これを食べちゃいけない」という罪悪感を持つのは心に毒なので、友人や家族と一緒に過ごすときには気にせず食べていました。生きるために、身体のために食べることと、楽しむために、心の喜びのために食べること、両方大事ですよね。

こんな風に、食べることに対して真剣に向き合ったことで、自分の身体を大切にするとはどういうことかを掴んでいきました。

自然療法と言えば東城さんの本は1冊読むことをお勧めします。ジェンダー観は今の社会にそぐわない感覚がありましたが、内容は普遍的なものに感じました。
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人の身体に起きる不調は自然から離れすぎた生活のせいかもしれないと気づかされる本。今の社会での実践は難しさを感じるかもしれませんが、取り入れられるところだけでも学ぶ価値がある本。
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食事療法を学びたかったら、東城百合子さんと若杉友子さんの本は何冊か読んでみることをお勧めします。上記は最初の1冊目としておすすめかなと思ったもの。 もちろん、今の社会で全て取り入れることは難しいと感じたので、こういうレシピの本をいくつか見て参考にしたり ( ただ、考え方を知ることが先でレシピ本は後 )、野菜はなるべく固定種・在来種のものを購入したり、飲み物だけでも陽性のお茶を取り入れたりと出来る範囲で取り入れていきました。

この本もお勧めです。1冊あるとちょっとした不調の時に対処できる方法が増えるので安心感が高まります。
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こういう本も学ぶことが多かったです。中でも大根の葉やよもぎの葉は (よもぎはあまり手に入れられませんでしたが… ) 足湯はお風呂に入れたりしていました。

卵巣嚢腫になる前は「より良くなるには?」を探求して来なかった

色々な本を読み、「食べたもので自分の身体ができている」と真剣に向き合ったことで、これまで「そんなに悪い生活をしているわけじゃないから」と甘んじて、「何が自分に合っているか?」とか「より身体に合っているものは?」という探求をして来なかったなぁ…と反省しました。元々私は個人事業主で、収入をきちんと得るためには健康が絶対条件と思っていたため、とタバコは吸わない、お酒もあまり飲まない、経費毒はなるべく避ける、コンビニ弁当やファーストフードは滅多に食べない、ストレス溜めない、嫌な仕事はしない、嫌いな人はすぐ縁を切る(笑)など、自分なりに気をつけることは気をつけているつもりでした。

「そこそこ気をつけている(つもり)」を自認して、それ以上の知識をつけることを怠っていたところを今回の一件で一新。心を入れ替えて「食べたもので身体が作られる」を日々意識するようになりました。この少しずつ自分を知ろうとする習慣そのものが、私の身体も心も癒していったと思っています。

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